欅坂４６夏の想い出

欅坂４６が語る夏の想い出は？

サイレントマジョリティーが、女性アーティストのデビューシングル初週売上として歴代１位記録した欅坂４６。２ｎｄシングル世界には愛しかないがリリースされ、８月２２日付の週間ＣＤシングルランキングで、前作を大きく上回る３２万枚以上を初週で売り上げ、快進撃を続けている。今回、ニューシングル世界には愛しかないについて、また多数のイベントにも出演したこの夏の想い出を、鈴本美愉、長沢菜々香、長濱ねるの３人に聞いた。

取材・文 / 土屋恵介　撮影 / 荻原大志

——ニューシングル世界には愛しかないが、デビュー曲サイレントマジョリティーに続いて大ヒットとなりましたが、この曲の印象深いところを聞かせてください。

鈴本　曲全体的には、サイレントマジョリティーとは違って、明るくて爽やかな曲だなって思いました。サビの歌詞とかが好きです。ポエトリーリーディングは、ミュージカル風にと言われて、全部の箇所をみんなが１回録ったんです。それで、私は“空はまだ明るいのに突然雨が降ってきた僕はずぶ濡れになりながら街を走った”ってところを歌わせて頂けることになりました。

長沢　私は、曲も好きですけど、ＭＶも好きなんです。特に２番の、体育館で全員で円になって、傘を投げるシーンがあるんです。傘の色も鮮やかで、それがすごくきれいで、ぜひ見て欲しいです。あと、北海道でロケをしたんですけど、風車のあるすごく広大な場所で撮ったところも印象深いです。ひとりひとりの位置もすごく離れてて、自由な感じで踊れてすごく楽しかったです。

長濱　私は歌詞が好きです。ポエムみたいな歌詞で、“大人はみんな嘘が多すぎて忘れてる”とか、“最後に大人に逆らったのはいつだろう”とか、自分の境遇と重なるところがあるのですごく共感します。私は、ポエトリーリーディングで、“真っ白な入道雲がもくもくと近付いてどこかでセミたちが一斉に鳴いた太陽が一瞬怯んだ気がした”ってところを担当したんですが、やっぱり難しかったですね。MVは、初めてドローン撮影があって、できあがった映像に感動しました。監督さんが、風が撮ってるようなイメージと言ってたんですけど、ほんとにそんな感じだなって思いました。

——では、カップリングの話も聞かせてください。全員曲の語るなら未来を…は、アップテンポのダンスチューンとなってます。

鈴本　私はこの曲がとても好きで、欅坂４６の中で一番激しいダンスナンバーなんです。私は、ダンスを自分の強みにしたいと思っているので、ダンスナンバーをやると聞いたときすごくうれしくて、絶対誰にも負けないようにがんばろうと思いました。実際に完成したみんなとのダンスを見たら、予想以上のものになってすごくかっこいいなって。それをみんなでできたことがすごくうれしかったです。サイレントマジョリティーのときもそうだったんですけど、２１人でしかできない振りがあって、この曲では、平手をみんなで手で押さえるってシーンがあって、みんなで気持ちをひとつにしてやることが、すごく心に残ってます。

長沢　私は、ダンスが苦手で、学校の体育のダンスもひとり全然できなかった人なんです。最初にこの曲の振りの動画が送られてきて見たときに、もうダメだ、見なかったことにしようと思ってすぐ寝ました（笑）。ちょうどそのときが、テスト期間で、振り入れもみんなの半分くらいしか行けなかったんです。ダンサーさんが付きっ切りでずっと教えてくれて、みんなと一緒に踊るのも、ＭＶのときがほとんど初めてくらいだったんです。ダンサーさんが、振りの絵を全部描いてくれたメモをくださって、それ見てなんとかみんなについていこうと思ってがんばりました。

長濱　私も、菜々香ちゃんと一緒で、振り入れに参加できなかったんです。私は、あとからの参加だったので、みんなが先に合わせてる動画を見てから練習したんです。私もダンスは得意ではないんですけど、ＮＭＢ４８さんとかが好きなので、ダンスはがんばりたいなと思っていたので、お家で練習しました。ＭＶ撮影でみんなと何回も踊るたびに、すごく楽しいなと思えてきて、ダンスへの意識が変わった曲です。

——平手さんソロ曲、渋谷からＰＡＲＣＯが消えた日についての印象は？

鈴本　すごくかっこよくて、イントロの部分ですごく衝撃を受けたんです。サビで“PARCO”を連呼するのも斬新だなと思いました。全国握手会で、初めてダンスを見たんですけど、横で見てても盛り上がっちゃって、みんなで“PARCO PARCO！”って叫んじゃいました（笑）。めちゃライブで盛り上がる曲だと思うし、平手に合ってるなと思いました。

——ゆいちゃんずのボブディランは返さないは、どんな感想がありますか。

長沢　ゆいちゃんずの前の曲渋谷川もそうでしたけど、この曲もどこか落ち着く感じがして。私は２人のハモりが好きで、サビの“黄昏色の”ってところが耳に残るし、すごく覚えやすくてみんなで口ずさんだりして…あの、ボブディランって何ですか？（笑）

——ボブ・ディランは、６０年代から活躍するアメリカのフォークシンガーの人で、当時の若者の気持ちを代弁する歌を歌ってた人ですね。

長沢　そうなんですか、今知りました（笑）。

——（笑）。あと、青空が違うは、志田愛佳さん、菅井友香さん、守屋茜さん、渡辺梨加さん、渡邉理佐さんが歌うポップチューンですね。

長沢　この曲好きです。

鈴本　めちゃかわいいよね。

長沢　理佐と愛佳が、いつもクールな感じだけど意外な感じがしました。アイドル感があって、全国握手会でダンスを見て、めちゃかわいいと思いました。

——そして、長濱さんのソロ曲また会ってくださいは、すごく爽やかな曲です。

長濱　初めて聴いたときから、すごくかわいい曲だなと思いました。初めてのソロ曲で、すごく素敵な曲をいただいたな、ありがたいな、贅沢だなって。でもうれしかったです。でも、歌は苦戦しました（笑）。私はもともと歌に苦手意識があったので、ソロ曲と聞いてびっくりして。でも、やると決めたから、すっごく練習してレコーディングに臨みました。

——MVは、地元の長崎で撮影されて、とてもいい雰囲気ですね。

長濱　でも、撮影自体は不安で緊張してたんです。ただ長崎だったので、少しはリラックスして臨めたかなと思います。でも、リップシンクとか表情とか、実際やってみると難しさがわかりました。

——あと、欅坂４６のアンダーグループ、けやき坂４６のひらがなけやきも、爽やかでかわいい雰囲気の曲ですね。

長濱　歌詞が、“転校して来た”とか“これからよろしく”とか、けやき坂４６にぴったりな曲だなと思いました。あと、“ひらがなのように素直な自分でありのまま”ってところがあって。ひらがなを、ありのままって比喩として使うのがすごいなと思いました。この間、握手会のときに初めて披露したんですけど、ファンのみなさんに、ひらがなけやきよかったよとか想像以上に多くの方の反響をいただいたので、がんばらなきゃなと気が引き締まりました。

——ひらがなけやきのメンバーのみなさんの雰囲気はどうですか。

長濱　私も、まだ正直メンバーと会ったばかりで、そんなに馴染めてないんです。これから活動していく中で、みんなと早く打ち解けたいです。ひらがなけやきのメンバーもすごく、意識が高いんですよ。自己練習をたくさんしてたり、お互いに、ここ揃ってないよとか言い合える空気ができていて驚いたし、すごくいい雰囲気だなと思いました。

——長濱さんも刺激をもらえる場所ですか。

長濱　はい。自分も、漢字欅（欅坂４６）の中で歌とかダンスとかがとりわけ上手いわけではないので、ひらがなけやきとして、ちゃんとレッスンを重ねていきたいなと思いました。

——あと、この夏はいろいろイベントに出演しましたが、夏の想い出を語ってください。

長沢　やっぱりＴＩＦがすごく楽しかったです。たくさんのアイドルさんがいて、私の好きなアイドルさんもいたんですよ。まだデビューして１年も経ってないのに、そんな方たちと同じステージに立てて、不思議だし申し訳ない気持ちもあったんです。でもその反面、ライブを楽しんでもらえたかなって実感もあります。ステージから見て、お客さんが近くて表情も見えるんですけど、うちわとかいっぱい降ってくださったり、一緒に歌ってくださったりしたのが印象に残ってます。

——ちなみに、長沢さんの好きなアイドルは？

長沢　ばんもん（バンドじゃないもん！）のみゆちぃ（望月みゆ）さんが前から好きで、ブログでお名前を書いてたら私のことを知ってくださってて、みゆちぃさんから声かけてくださったのがすごくうれしかったです。

——じゃあ、お２人にもＴＩＦの思い出を聞いていきましょう。

長濱　ＴＩＦは、長崎以来の野外ライブで、大きな会場で太陽の下で屋根のないところで踊るのも初めだったんです。もちろん暑かったんですけど、それを吹き飛ばすくらい、みなさんもすごく盛り上がってくださって。野外ライブならではだなと思ったし、すごく楽しくて。私たちもアドレナリンがすっごい出まくって、いつも以上に盛り上がりました。煽ったのも初めてでした。「盛り上がってるかー！」ってとかできて楽しかったです（笑）。

鈴本　長崎で初めて野外をやったんですけど、またできてすごくうれしかったです。すごく開放感があって楽しくて、お客さんもいつもよりも盛り上がってる感じがして。私たちも野外で暑いけどテンションが上がって、すごく楽しんでライブができました。

——あれだけいろんなアイドルと一緒になる機会も少ないですよね。

長濱　そうですね。他のアイドルさんから声かけてくださって、「今日見に行きます」とか言ってもらえてうれしかったですね。楽屋で、他のグループさんの発声練習の声が聞こえたり、筋トレする姿が見えたり、ハキハキ挨拶されてたり、ステージ以外の立ち振る舞いでもすごく刺激を受けたました。

——あと、握手会で全国を回ってどんな思いがありますか。

長沢　全国握手会で、久しぶりにファンの方たちの前で歌を披露したんです。初めて語るなら未来を…を披露したとき、３列目のメンバーが１列目に行くシーンもあって、そのときに、お客さんの目線がしっかり伝わってきたんです。私は、前の列に行くのがこの曲がほぼ初めてだったんです。すごく緊張したけど、私を応援してくれてるファンの方たちから、「前に来てくれてうれしかった」と言ってもらえて、もっとがんばらなきゃと思いました。

鈴本　カップリング曲はほとんど全部初披露だったので、ファンの方の反応が不安だったり気になってたんですけど、すごく盛り上がってくださって。久々の握手会で、たくさんの方が来てくれてうれしかったです。

——個別握手会では、浴衣着たりポリスになったりしてましたね。

長沢　私、ポリスになりました。

——なんでポリスだったんですか。

長沢　今までは私服が多かったんですけど、乃木坂４６の秋元真夏さんがいろんな服に挑戦してるんです。私、秋元真夏さんを尊敬してる人ので、私も挑戦しました。

——長沢さんは、次は何に挑戦したいですか。

長沢　もう、ナースを買ってあるんです。「次のときに着てね」ってたくさんの人が言ってくれてるんです（笑）。でも、ファンの方に「レア感が欲しいから、毎回着てたらダメだよ」とも言われたので、私服もちゃんと揃えておこうと思いました（笑）。

——鈴本さんと長濱さんは、ポリス着たいですか。

鈴本・長濱　ないです（きっぱり）。　

長沢　え～（笑）、着たらいいのに。

長濱　絶対似合わないもん。

鈴本　なーこちゃんだからできることだよ。

長沢　最初はドキドキしたけど、着ちゃえば気にならないよ。

鈴本　そうなんだ。

長沢　だって、誰も着ないんだもん（笑）。

鈴本　確かに。（笑）

長濱　でも、やっぱりグループでそういう人がいていいなと思います。なーこちゃんにピッタリだなと思います。

——長沢さん、独自のカラーで行ったほうがいいですよ。

長沢　そうですか？引かれないですか？

——全然、大丈夫ですよ。

長沢　ＡＫＢ４８グループさんは結構コスプレしてる人を写真で見るんですけど、坂道シリーズは、清楚できれいって感じなので、まだちょっと抵抗はあります。大丈夫かな？

——それを長沢さんがぶち破って、新しい道を切りひらきましょう。

長沢　がんばります！（笑）

——では、この先、こんな歌を歌いたいっていう希望、願望を聞かせてください。

長濱　この間Ｍステで、ＯＲＡＮＧＥＲＡＮＧＥさんの歌ってる姿を拝見したんですけど、そのときに、お客さんも歌ってたんです。私たちも、お客さんが一緒に歌ってもらえるみたいな、ライブで盛り上がれる曲があったらいいなと思います。今は、フォーメーションとか立ち位置がきっちり決まってて、パフォーマンスを必死にがんばってる感じなんですけど、もっとフリーな感じで、みなさんと盛り上がれる曲があったら、ライブでももっと盛り上がれるんじゃないかなと思います。煽るの楽しそうだなって（笑）。

長沢　サイレントマジョリティーと世界には愛しかないは、どっちも反抗的なかっこいい系の曲なので、今回のカップリングの青空が違うみたいな恋愛系のもの、かわいい振り付けの曲を、いつか表題曲でやってみたいです。ダンスはかっこいいけど、歌詞はかわいいっていうのをやってみたいです。

鈴本　私はバラードがやってみたいです。いつもガツガツ踊ってるイメージがあるので、Ｆｌｏｗｅｒさんみたいなイメージの曲で、ジャズとかバレエみたいなしなやかな踊りをいつかみんなでやってみたいなと思います。

【欅坂情報】

☆ＮＨＫＢＳプレミアムに欅坂４６が初登場し、世界には愛しかないのフルサイズを披露した。

※流石はＮＨＫＢＳプレミアム、画質は良いし、フルバージョンなので多くのメンバーのアップも見れて最高でした。乃木坂４６アンダー曲も最高の出来栄えで、百合坂４６のメイキングビデオも想像以上に長尺でした。坂道グループは女性人気が高いらしいので、女性ファンの筆頭とも言える百合坂４６を取り上げることでより女性ファンを増やそうとしているのが分かりました。唯一不満だったのはひめたんが全く登場しなかったことです。

☆明日放送のＫＥＹＡＢＩＮＧＯ！最終回は幼稚園児に日本昔話の創作芝居を見せて人気一番を決定！

※本編も楽しみだが、ＫＥＹＡＲＯＯＭに平手友梨奈がパジャマで初登場するらしい。昨日ご紹介した齋藤冬優花のパパは娘が愛して止まないねるてちを、娘に合わせただけかもしれないが、それなら尚更素晴らしいとしか言いようがない。

☆平手友梨奈が秋元康・前田敦子・峯岸みなみと篠田麻里子が出演している真田十勇士を観劇！

※欅坂４６の成否は平手友梨奈にかかっているからでしょうが、秋元康の溺愛ぶりを表すショットですね。乃木坂４６でもあり得なかったショットですから欅坂４６とけやき坂４６に対する秋元康の熱い思いが伝わってきます。恐らく今後も天才アイドルてちと、それを支えるねるを今後も重視して欅坂グループを強力にプッシュして来るでしょう。てちは既に指原莉乃並みになったのだという指原に対する警告でもあるでしょう。

※先日のＦＮＳ歌謡祭における指原莉乃のサイレントマジョリティー拒否事件がまだ尾を引いているのかもしれません。週刊新潮もその後は何の記事もありませんし、他のメディアも一切報じませんから運営サイドから何らかの圧力が掛かっているのでしょう。秋元康も指原莉乃の暴言は許せなかったし、折角順調にいっている欅坂４６の邪魔だけは許せなかったのでしょう。

※１ｓｔシングルの出来が素晴らしかったので、本来２ｎｄシングルにする予定だった語るなら未来を・・・をカップリング曲にまで格下げして世界には愛しかないを出したという話は理解できる。実際、Ｙｏｕｔｕｂｅ再生回数は未だにサイレントマジョリティーが１日当り１４万回以上あるのに世界には愛しかないはカップリング曲の語るなら未来を・・・を合わせても１２万回少ししかない。間違いなく次の３ｒｄシングルに全力を注いでくるでしょうから益々次作が楽しみです。