最近はジャニーズ問題が国を揺るがすレベルの大問題になっていますが、そもそものこの暴露話の原点だったガーシーの名前がメジャーなメディアから一切出てこないことに、この国の腐りきった病巣の存在を感じます。仮釈放も拒否し、次期選挙にも出馬できないようにし、政界の闇を暴かれないようにしているつもりでしょうが、既に木原誠二官房副長官は瀕死の重症です。
そこで今日はジャニーズ問題から見えるこの国の病巣の1つである忖度文化について考えてみます。忖度は一般的には強い権力者の意向に沿って行動するという話で、政界・官界・芸能界・経済界等で特によく見られますが、日本中のどこでも見られる病的現象です。今回はジャニーズという日本のエンタメ界最大の勢力に対するマスコミの忖度を中心に語ってみたいと思います。
１⃣ ジャニー喜多川による性加害問題
ジャニー喜多川による性加害問題は古くは１９５０年に作曲家服部良一の８歳だった次男に対するものだが、これは最近明らかになった。次に１９６４年にタレント養成所の授業料の支払いと、ジャニー喜多川による生徒への猥褻行為を巡って裁判となり、その際にジャニー喜多川による性的虐待については、当時人気だったアイドルグループ「ジャニーズ」はどうなるのか等、一部の週刊誌で記事化された。ただ当時の一般認識として同性愛はタブー視され、社会的な問題として真剣にとらえることはなかった。
ジャニーズの４人のメンバーは証人として法廷に立ち、中谷良はジャニー喜多川に「それが自分たちにとって最高の手段であるのだ」と説き伏せられ、決められた通りに答弁した結果、東京地裁は「証拠がない」として性加害を認定しなかった。この元祖ジャニーズのことを知っている人はそういないと思うが１９６２年にデビューしており、中谷良は１９８９年に暴露本「ジャニーズの逆襲」を発表した。その中で４人全員が射精をさせられたが、まだ子供だった為に変なおじさんだなと思っただけだったようだ。
後に４人とも日大芸術学部を卒業しているレベルですから、この４人の誰かが暴露しておればジャニーズ問題は変わったと思われるだけに残念です。メンバーの中谷良が出した暴露本は北公次が出した１９８８年発売の暴露本「光ＧＥＮＪＩへ」の翌年で、遅きに失したと思います。実質最初の暴露本は『光ＧＥＮＪＩへ 元フォーリーブス北公次の禁断の半世紀』（データハウス）だと思いますが、私も以前読んだが、北公次自身がジャニー喜多川に対して歪んだ愛情も伴っており、中途半端な追及になっていた。
本格的な追及は１９９９年に始まった『週刊文春』による「ホモセクハラ追及キャンペーン」だった。流石に有名週刊誌が本気で追及すると広く世間の知ることとなり、ジャニーズ事務所も最早スルー出来なくなり、『週刊文春』に対して名誉棄損による約１億円の民事訴訟を起こした。東京地裁の一審で『週刊文春』が敗訴した時には有名メディア各社は大きく取り上げ、逆に『週刊文春』が控訴した東京高裁の二審で性的虐待を認定し、１２０万円の賠償命令が出されたが、大手メディアは殆ど報道しなかった。
２⃣ 蟻の一穴
上記のように４５年以上の間に何度も暴露本や裁判を経てもジャニーズ王国が揺らぐことはなかった。アメリカの法学者・社会学者マーク・Ｄ・ウエストは「喜多川は敗訴したが、マスコミがほぼ報道しなかったことで、スキャンダル争いに勝利した」と述べている。つまり、ジャニーズが勝訴したら大手マスコミが嬉々として報道し、敗訴したら記事にしないという忖度が日本の芸能界とマスコミの悪しき癒着なのだ。一例としてある芸能人がＴＶ局のプロデューサーに番組終わりに高そうな銀座のお店に連れていかれたのだが、何とジャニーズ事務所の名前で支払っていたそうだ。
人気のジャニーズタレントを出演させることができて、おまけに賄賂まで貰っているようなものだからお互いにズブズブの関係になるのも致し方ない。何しろジャニーズに逆らったら出演拒否されるかもしれないし、上層部から粛清されそうだ。そんないびつな関係に終止符を打たせたのが日系ブラジル人であるカウアン岡本だ。その場を提供したのが失う物が無くなった無敵のガーシ―だった。ガーシーは詐欺の容疑でドバイにいて、カウアン岡本もジャニーズ事務所を退所してブラジルで暮らしていた。つまり、お互いに日本から遠く離れた外国で暴露し、ＢＢＣが嗅ぎつけたのだ。
３⃣ ガーシ―とカウアン岡本
退所して７年も経っていたけど、それまでは、ジャニーズ時代の話はほとんどしてこなかった。ブラジルのテレビの取材などで「ジャニーズ事務所というところにいました」「でも自分の夢を追いかけるために辞めました」と言ったぐらい。日本ではメディアにあまり出られなかったという事情もあった。
でもキンプリが分裂してしまって、自分と同期で活躍していたジュニアはもうあまりいなくなってしまった。自分がジャニーズ事務所に所属していた、ひとつの時代が終わってしまう。そんな感じがして、どこか寂しさも覚えた。もう自分に嘘をつきたくない。すべて本音で話したい。そう思った。
では一体どこで話そうか。頭に浮かんだのは、あの人だった。「いま、いろいろと問題になっているけれど、僕もジャニーズ事務所を辞めた身として、自分の思いをお話ししたいと考えています」僕がDMを送った相手はガーシー（東谷義和）さんだった。
ジャニーズ時代のことをどこで喋れば、一番多くの人に知ってもらえるのか。自分なりに考えた末に、ガーシーさんしかいないと思ったのだ。２０２２年2月にＹｏｕｔｕｂｅを始めてから、あっという間に世間の話題を集め、チャンネル登録者は１００万人以上。選挙に出て参議院議員にも当選し、本も出版した。彼はのちに逮捕されるわけだけど、当時の僕はあまり深く考えていなかった。とにかく彼の注目度は抜群だった。
ガーシーさんの動画を見ると、【ジャニーズの情報募集中】とある。それを目にした瞬間、「これだ！」と決めてしまったのだ。ＤＭを送ったら、ガーシーさんもＯＫしてくれて、１１月１３日の夜にコラボ動画を配信することが決まった。動画のタイトルは「ＧａａＳｙｙ×ＫＡＵＡＮ ＯＫＡＭＯＴＯ 緊急生配信」。
最初はあくまで、自分がジャニーズに入った経緯や辞めた理由、お世話になった先輩や仲間のことだけを喋ろうと思っていた。ジャニーさんのことは、特に話すつもりはなかった。だが生配信しているときにガーシーさんが、「いわゆるジャニーさんの性癖の問題ってあるやんか」と、ぶっ込んできた。ガーシーさんには元ジャニーズの知り合いも多く、彼らからいろいろと噂を聞いていたんだろう。
以前の僕だったら、嘘をついて誤魔化していたかもしれない。「そんなのないですよ」と。でも、もう隠し事をしたくなかった。それは強く決心していた。だから、もう世間からどう思われてもいいから、事実を言おうと、瞬間的に思った。だから、「本当です」と告白した。そこから、いまに続く物語が始まった。
ジャニーさんの家の鍵を持っていること、家の中がどうなっているのか。そしてジャニーさんの家のリビングで肩をマッサージされた後、襲われたときのこと。動画を撮っていることまで、包み隠さず全部話した。反響は大きかった。動画は５０万回以上再生された。もちろん批判の声もあった。仲間の名前を出して巻き込んでしまったのは本当に申し訳ないと思っている。ただ、動画を見てくれた多くの人が、「勇気ある告発ありがとう」「応援しています」とコメントをしてくれたことは嬉しかった。
自分のSNSにはDMもめちゃくちゃ多く届いた。匿名のものだけでなく、実名入りのメッセージもあった。直接会ったことはないけれど、元ジュニアで連絡してきてくれた子もいる。彼も被害に遭っていて、そのときの詳細を書いてくれていた。きっと誰かに話をしたかったんだと思う。元女性タレントからも似たような話があった。彼女は枕営業を強制されて、芸能界から去ったという。そういった声がダイレクトに届いたことは、自分の大きな励みにもなったし、この問題の根深さをひしひしと感じることになった。 （カウアン・オカモト／ノンフィクション出版）
４⃣ ジャニーズ事務所の今後
今、正に話し合われている最中ですが、とりあえず全ての届け出た被害者の話を聞き、時効に関係なく保証をし、性被害の証拠が不十分でも応じると話していることは良かったと思います。中にはもう一切関わりたくない人もいるだろうし、お金ではなく謝罪でいい人もいるだろうから、名乗り出た人だけに望みを聞いて適切に対応して欲しいと思います。ジャニーズ事務所という会社名を残すかどうかという問題ですが、寧ろマイナス要素の方が大きいと思われるジャニーズ事務所という名前を残すことを選んだことは評価したいと思います。
勿論、その名前を聞いただけでトラウマになるという元ジャニーズｊｒもいると思いますが、名前を変えてもジャニーズ本体が変わる訳ではありません。今まで理不尽な日陰の暮らしをしてきた多くの被害者にとって、寧ろ今後の方が自分を取り戻す大切な人生になると思います。ジャニーズ事務所から被害を受けたのだから新しい会社名になるより、ジャニーズ事務所の責任を追及する方がいいのではないかと思います。同様に東山紀之新社長も賛成で、ジャニーズの長男東山紀之が最適任で、知らない名前の新社長では納得感が薄いでしょう。
ジャニー喜多川は性嗜好異常「パラフィリア症」だったようで、それを知っていて見過ごしていたのが、母代わりだった姉メリー喜多川だった。ジャニー喜多川は仕事においては優れた嗅覚を持っており、後継者も飯島三智にしようとしたがメリー喜多川が公開処刑して辞めさせた。女帝メリー喜多川がいたからこそジャニーズ帝国が完成したのは間違いない。もし今も生きていたらこう脆くもジャニーズ帝国が崩壊することはなかっただろう。娘可愛さに藤嶌ジュリー景子を社長に据えたことも今回の事態になった大きな原因の一つだと思います。
５⃣ 感想
会見での質問で「ヒトラー株式会社」と名付ける会社は無いと言っているアホな記者がいましたが、頓珍漢にも程がある。寧ろそういう名前で会社を興す人がいたら私は凄いなと思うし、ジャニーズ事務所の名前を変えない判断をした首脳陣には頑張って欲しいと思う。二つの道があって難しい困難な道を選んだことの何が悪いのだろうかと思う。そもそもヒトラーもスターリンもジャニー喜多川とは比較対象でもない。東山紀之がジュニアに電気あんまをしたという話もバカな記者が質問していたが、私も若かりし頃によくやったが、子どもの遊びだ。
日本のマスコミは揚げ足取りばかりで、日本のエンタメが時代遅れなのはタレントや事務所のせいばかりではなさそうだ。私が一番感心したのはジャニーズアイランド社長井ノ原快彦の言葉で、「忖度って日本に蔓延っているから。これをなくすのは本当に大変だと思います。だから皆さんの問題でもあると、一緒に考えていく問題でもあると思いますから、そこらへんはご協力をいただいたほうがいいと思います」と言い放った言葉です。日本は忖度国家で、それが外国人から理解されない一つの国民性だが、特に強者に阿る忖度文化は無くすべきだ。
【その他の情報】
１⃣ 欅坂/日向坂/櫻坂/乃木坂/カラバト/ＳＴＵ/ＡＫＢ-Ｇ等スケジュール
９/１０（日） 田村保乃が逃走中～ハンターと強欲の王～に出演（１９時～）
９/１１（月） 松村沙友理がネプリーグにゲスト出演（１９時～）
９/１１（月） 河田陽菜が趣味どきっ！ 会いに行きたい仏さまに出演（２１時３０分～）
９/１１（月） 齊藤京子ＭＣのキョコロヒー放送（２３時４５分～）
９/１２（火） 上村ひなの１ｓｔ写真集/そのままで発売予定
９/１２（火） 遠藤さくらが朝ドラ/らんまんに出演（８時～）
９/１２（火） 上村ひなのが神業チャレンジのスタジオに出演（１９時～）
９/１２（火） 長濱ねるがヒロイン役の火曜日連ドラ/ウソ婚第１０話放送（２３時～）
９/１４（木） 若月佑美出演のＮＥＴＦＬＩＸ映画/赤ずきん旅の途中で死体と出会う放送
９/１５（金） 松田好花が春日ロケーションにゲスト出演（１時９分～）
９/１６（土） 長濱ねるＭＣのBIBLIOTHECA THE WEEKEND LIBRARY放送（１５時～）
９/１６（土） 生田絵梨花ＭＣの番組Ｖｅｎｕｅ１０１放送（２３時～）
９/１９（火） 伊藤万理華主演の連ドラ/日常の絶景放送開始（０時３０分～）
９/２３（土） 長崎市出島メッセで長濱ねるトークショー開始（１４時～）
９/２９（金） 菅井友香のウマのおケイコ～教えて福永先生～放送開始（２２時５２分～）
１０/０１（日） 山下美月出演の日曜劇場/下克上球児初回放送スタート（２１時～）
１０/１７（日） 僕が見たかった青空の冠番組/僕青企画（仮）放送開始予定
１０/２１（土） 齊藤京子主演のドラマ/泥濘の食卓放送スタート（２３時３０分～）
１０/２５（水） 齋藤飛鳥出演のドラマ/マイホームヒーロー放送開始（１時２８分～）
１１/０１（水） 瀧野由美子卒業センターＳＴＵ４８/１０ｔｈシングル発売日
１１/０３（金） 瀧野由美子卒業コンサートｉｎ広島グリーンアリーナ開催
１１/０４（土） 乃木坂４６がバズリズムライブ２０２３に出演
１１/１１（土） 土生瑞穂が3rd YEAR ANNIVERSARY LIVEをもって櫻坂４６を卒業
１１/２２（水） 日向坂４６がＭＴＶ-ＭＡＪ２０２３に出演（１６時３０分～）
※昨日は『たゆたう』のお渡し会が紀伊国屋書店グランフロント大阪店でありました。行かれた方はおめでとうございます。『たゆたう』を読んでエッセイを避けていた人が自分の日常をスマホにメモすることにしたそうです。私は逆にフィクションがあまり好きでなく、エッセイを見ることで他人の人生が覗けて面白いと思っています。長濱ねるファンクラブでクッションと栞を買ったのですが、なぜクッションの絵が羊なのか聞かれて、ねる→寝る→羊・枕だったようです。尚、クレジットオンリーだった長濱ねるＦＣの支払いがコンビニでもＯＫになりました。