～運動場～
１年Ａ組はグラウンドのあちこちで種目別に分かれて準備をしていた。テニスコートでは３人ずつのチームに分かれてネットを張ったりしていた。織田は経験者だったが、中学時代ずっと補欠だったので以前、守屋の強烈なスマッシュを体に当てられているのでビビっていた。小池もぎりぎりレギュラーだったので不安だったが、何とか仲のいい長濱の為にも頑張ろうと思っていた。最初は守屋が審判をして鈴本・米谷ｖｓ織田・小池の戦いだった。
守屋「じゃー、練習の後、ルールは４点先取の５ゲーム制で、３ゲーム先取ね！」
練習の後に試合は始まった。実力は伯仲しており、米谷と小池がやや上手いという感じだったが、結局１ゲーム目は鈴本・米谷組が４-２で勝った。流石は皆経験者だけあってそつなく熟していた。
守屋「じゃー、今度はすずもんときーちゃんアウトで、私と長濱さんインね。きーちゃん、審判お願いね」
小池が審判席に座り、練習が始まった。練習とはいえ、やはり守屋のサーブは早かった。織田は返すのがやっとだった。長濱はバトミントンはやっていたが、ソフトテニスは全くの未経験だった。ただ五島の島育ちで兄や姉や友達と木登りしたり、かけっこしたりで自然児だったので体力だけは自信があった。木から落ちたこともあるが平気で、今でも背中には傷が残っている。当然握力も強く、長崎時代は腕相撲で女子には負けたことがなく、男子にも勝つことがままあった。同級生からは「ねるちゃんにじゃれつかれると体のあちこちが痛くなる」と言われたりしていたぐらいだ。バトミントンとの一番の大きな違いはラケットの重さだったが、長濱は全然苦にはならなかった。
小池「練習開始！」
最初は米谷のサーブだった。織田が返したが、早速強烈な守屋のスマッシュが長濱を襲った。
「バシ！」
ボールは長濱のすぐ右を抜けていったが、全く手が出なかった。
織田「ながる、とにかく当てるだけでいいからラケットをやや前に倒して構えて」
長濱「分かった」
「バシ！」
今度はラケットに当たったがラケットの角度が悪く空高く上がった。何とか当たるようにはなったが、中々前に飛ばない。織田も返すのが精一杯で、守屋のスマッシュの餌食になるだけだった。とにかく守屋のスマッシュは伸びがあって食い込むような強さがあった。その分、上手く返せたら早いリターンが出来そうだった。
織田「どう、少しは慣れてきた」
長濱「大体コツはつかめた気がする。スピードは大丈夫なんだけど、ボールの扱いが慣れなくて・・・」
織田「守屋さんのスマッシュ取れそう？」
長濱「コツさえ分れば何とかなると思う」
織田「凄いなー、でも守屋さん試合になったら１段と早くなるし、段々体の真ん中を狙ってくるようになるから気を付けて」
長濱「分かった」
長濱はバトミントンの長崎県大会ベスト４まで行ったことがあるので、コツさえつかめばある程度やれるという気がしてきた。実際、バトミントンのシャトルの方が遥かに速かった。テニスだと錦織圭でも時速２００ｋｍがやっとだが、バトミントンだと男子の桃田で時速４００ｋｍ、女子の山口でも時速３５０ｋｍも出る。つまりバトミントン選手の動体視力は優れていて、守屋のスマッシュも余裕で見切れていたのだが、変形したボールの扱いに苦労していたのだ。
小池「じゃー、２ゲーム目開始！」
織田のサーブから始まった。コーナーに決まり、フラフラとしたリターンが長濱の前に落ちた。
「バシ！」
強烈なスマッシュが米谷の横を抜けていった。米谷と守屋はお互いの顔を見合わせた。
米谷「何？あれ」
守屋「やっぱり只者ではないわね。バトミントンの長崎県大会でベスト４まで残ったと聞いていたから用心していたのだけど、想像以上に適応能力が高そうね。バトミントンでは勝てそうもないからソフトテニスにしたんだけれど、侮ってたら負けるかもね。そろそろ本気で行くかー」
守屋のサーブは今まで手加減していたのだ。コースもあまり考えずに打っていたが、これからはコースは厳しくスピードも上げる作戦だった。
守屋の唸るようなサーブが、長濱の真正面を狙ってきた。
「バシ！」
「バシ！」
何と強烈なリターンが再び米谷の足元に刺さり、抜けていった。
織田「ながる、すごーい」
長濱「まぐれ、まぐれ、ラケットを合わせただけで入ってしまったの」
守屋のサーブが強烈だったので、当てるだけで強烈なリターンになって返ってきたのだった。米谷も守屋も暫しボー然としていた。
守屋は心の中で呟いていた。（私のベストサーブをバトミントン経験者とはいえ、初心者が返して来るとは・・・・。しかも一番難しい体の真正面を狙ったのに何？あのレシーブ？）
長濱は中学時代、バトミントンでもっと厳しいコースに強烈なスマッシュを受けていた。特に真正面のスマッシュには自信があった。彼女の腕は強烈な猿腕で、真正面のボールを打ち返すのには適していた。そんなことを知らない守屋は動揺していた。自分のベストサーブを強烈なリターンされたら誰でも驚くだろう。
織田「ながる、凄いね。まるで経験者みたいだね」
長濱「バトミントンとは少し違うが似ているからかなー？」
今度は長濱のサーブの番だった。
「バシ！」
何と強烈なスピンがかかっていて流石の守屋も山なりで返すのがやっとだった。織田がそのチャンスボールを叩き込んだ。
「バシ！」
織田のスマッシュが米谷の足元に刺さった。守屋と米谷は長濱のサーブに恐怖すら感じていた。長濱の猿腕サーブは普通にスライス気味に打つだけで強烈なスピンがかかるのだ。バトミントンではサービスでエースを取ることはあまりないから長濱自身驚いていた。（私の猿腕はソフトテニスに向いているかも・・・・）
守屋「なに、この子・・・・」
守屋には驚きしかなく、小さく呟いた。今度は米谷のサーブを織田が返し、それを守屋がコーナーギリギリに打ち込んだ。何とそのボールも長濱は何とか返してきた。長濱ねるは小学生時代、１輪車のテストで全校で１位になったほど、ボディバランスが良かったので、体勢を崩しながらも何とか返せたのだ。その後もあれこれ手を変え品を変え守屋は戦ったが、結局２ゲーム目はデュースの繰り返しで、８-６まで競って、守屋・米谷組が辛うじて勝った。ゲームこそ２-０だったが、２ゲーム目の内容は全く互角だった。最終の３ゲーム目に入り、鈴本と小池が交代でコートに入り、織田が審判席に座り、コールした。
織田「プレイボール」
守屋「鈴本、こうなったら小池を集中的に攻めるよ」
鈴本「分かった」
その後は小池を集中して攻めて結局、６-４で守屋・鈴本チームが辛うじて３ゲーム先取のストレートで勝った。それでもこの話はクラス中に広がり、長濱の身体能力の高さが皆に知られるところとなった。
～教室～
平手「ながるー、凄いね。守屋のあの強烈なサーブを返せたんだね」
長濱「バトミントンやってたからかなぁー、何とか返せた」
平手「何とかじゃなくて、強烈なリターンだったと聞いたよ」
長濱「守屋さんのスマッシュが凄いから当てただけで、凄いスピードで返って行ったの」
平手「どっちにしても凄いな～。ねえ～、土曜日にバスケの試合があるんだけど、見に来てくれない？」
長濱「てっちゃんのバスケする姿見たかったから嬉しい。絶対行くよ」
平手「やったー、私おきるに一度見て貰いたかったの」
長濱「こっちこそ、誘ってくれてありがとう」
平手「今日は部活休みだから一緒に帰ろうか？」
長濱「嬉しい～」
長濱は平手と小池の３人で今日やったソフトテニス等の話をしながら寮に帰った。
～女子寮～
「コンコン」
長濱「あ、てっちゃん」
平手「ちょっと勉強教えて～」
長濱「いいよー」
平手「ながるは何でもできるんだね」
長濱「そんなー、できないことの方が多いよ～」
平手「皆がながるって呼びだしたから私、呼び方変えてもいい？」
長濱「いいよー」
平手「じゃー、これからは長崎時代のねるちゃんを省略してねるって呼んでいい？」
長濱「なにそれー、アッハッハ。私じゃないみたい。でも可愛いね」
平手「でしょー、でしょー、絶対可愛い！」
長濱「じゃー、私も皆がてっちゃんって呼んでるからてちにする」
平手「なに～、それ。小さい”っ”を取ったの？でも慣れたらいいかもね」
長濱「絶対その内可愛く聞こえるようになるって！」
平手「じゃー、これから２人だけの時はねるとてちだよ」
長濱「最高かよ！」
平手「何それ？」
長濱「長崎弁で最高に嬉しいってことだよ」
平手「長崎弁って可愛いね、そしたら私も最高かよ！」
２人「アッハッハッハ」
平手の長崎弁の発音が少しおかしくて２人とも大声で笑った。そうして２人は勉強しながらお互いの家族の話とかもして夜遅くまで話し込んだ。お互い一気に２人の距離が縮まった気がした。土曜日の乃木学園とのバスケの試合は刻一刻と迫っていた。
・・・・・・・つづく
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【欅坂情報】
☆来週６月１２日(月)２４時台、菅井友香のレギュラー番組レコメンに長濱ねる生登場！
ラジオ大好き人間長濱ねるは長崎時代から長濱おきるというラジオネームを持っていて、今もラジコプレミアム会員に加入するほどのマニアである。以前も小池美波が出演しているザ・ヒットスタジオにリクエストを出すほどのハガキ職人でもある。秋元康も若かりし頃にはがき職人から放送作家になったが、長濱ねるが秋元康を尊敬し、秋元康も長濱ねるを特別視する理由の一つだ。
1⃣ 秋元グループ楽曲等１日当りのＹｏｕｔｕｂｅ再生回数
① 不協和音 ２０.４万（欅坂４６４ｔｈシングル表題曲）↑５
② サイレントマジョリティー １３.８万（欅坂４６１ｓｔシングル表題曲） ↑１３
③ インフルエンサー １３.１万（乃木坂４６１７ｔｈシングル表題曲） ↑７
④ 二人セゾン １１.０万（欅坂４６３ｒｄシングル表題曲）↑７
⑤ サヨナラの意味 ５.３万（乃木坂４６１６ｔｈシングル表題曲） ↑２０
⑥ 世界には愛しかない ４.６万（欅坂４６２ｎｄシングル表題曲） ↑２４
⑦ ハイテンション ４.６万（ＡＫＢ４８）↑１６
⑧ 願いごとの持ち腐れ ４.２万（ＡＫＢ４８）↑１１
⑨ ３６５日の紙飛行機 ４.２万（ＡＫＢ４８）↑８
⑩ Ｗ-ＫＥＹＡＫＩＺＡＫＡの詩 ３.７万（欅坂４６４ｔｈシングルカップリング曲）↑１２
⑪ 裸足でｓｕｍｍｅｒ ３.７万（乃木坂４６１５ｔｈシングル表題曲）↑１６
⑫ シュートサインｆｕｌｌ ３.３万（ＡＫＢ４８）
⑬ 瀬戸内の声 ３.１万(ＳＴＵ４８）↑２３
⑭ 語るなら未来を・・・ ２.８万（欅坂４６２ｎｄシングルカップリング曲）↑３５
⑮ 誰のことを一番愛してる？ ２.５万（坂道ＡＫＢ平手友梨奈）↑３０
⑯ 出陣full ２.４万（NＧＴ４８）
⑰ 青春時計 ２.４万（NＧＴ４８）↑３７
⑱ 瀬戸内の声oricon ２.２万(ＳＴＵ４８）
⑲ 伊藤まりかっと。 ２.２万（乃木坂４６１７ｔｈシングル個人ＰＶ伊藤万理華）↑８
⑳ イマパラ ２.２万（ＡＫＢ４８指原莉乃センター曲）
㉑ ないものねだり １.９万（乃木坂４６１６ｔｈシングルソロ曲橋本奈々未）↑１４
㉒ きっかけ １.７万（乃木坂４６１５ｔｈシングルカップリング曲）↑１４
㉓ 純情よろしくfull １.６万（NＧＴ４８）
㉔ 暗闇求むfull １.３万（NＧＴ４８）
㉕ あの頃の五百円玉 １.０万（ＡＫＢ４８山本彩センター曲）
㉖ 前触れ １.０万（ＡＫＢ４８渡辺麻友センター曲）↑１
㉗ 点滅フェロモン ９,７８０（ＡＫＢ４８松井珠理奈センター曲）
㉘ 割れたスマホ ８,５５０（欅坂４６４ｔｈＳカップリング曲青空とＭＡＲＲＹ）ショートｖｅｒ）↑２
㉙ 誰のことを一番愛してる？tv ８,０８０（坂道ＡＫＢ平手友梨奈ＴＶバージョン）
㉚ 三番目の風 ５,６３０（乃木坂４６１７ｔｈＳカップリング曲三期生）ショートｖｅｒ↑１２
㉛ Ｌｉｇｈｔｉｎｇ Ｄｉａｒｙ ５,４１０（欅坂４６４ｔｈシングル個人ＰＶ長濱ねる）↑１
㉜ バグっていいじゃん ５,２３０（ＨＫＴ４８）↑９
㉝ 僕たちは付き合っている ４,９５０（けやき坂４６４ｔｈシングルカップリング曲）ショートｖｅｒ↑１
㉞ みどりと森の運動公園 ４,７９０（NＧＴ４８）↑３
㉟ 乗り遅れたバス ４,６００（欅坂４６１ｓｔシングルカップリング曲長濱ねる） ↑８９
㊱ 大人は信じてくれない ４,３７０（欅坂４６３ｒｄシングルカップリング曲）↑６
㊲ 三番目の風ｌｉｖｅ ４,４００（乃木坂４６１７ｔｈＳカップリング曲三期生）↑２
㊳ 僕たちの戦争 ３,７３０（欅坂４６ＦＩＶＥ ＣＡＲＤＳ）↑１７
㊴ 誰よりも高く跳べ！ ３,６７０（けやき坂４６）↑２７
㊵ 必然的恋人 ３,６５０（ＨＫＴ４８）↑３
㊶ チューニング ３,５５０（欅坂４６４ｔｈＳカップリング曲ゆいちゃんず）ショートｖｅｒ↑２
㊷ 不規則動詞 ３,４８０（欅坂４６２ｎｄシングル個人ＰＶ長濱ねる） ↑３１
㊸ 混ざり合うもの ３,２９０（乃木坂ＡＫＢ）↑９
㊹ 手を繋いで帰ろうか ３,１００（欅坂４６１ｓｔシングルカップリング曲） ↑８５
㊺ 意外ＢＲＥＡＫ ３,０７０（乃木坂４６１７ｔｈＳカップリング曲）
※ＳＴＵ４８の瀬戸内の声の再生回数が急激に伸びていますが、実は同じような動画をオリコンもアップしていますので、ショートバージョンの代わりに入れました。ＮＧＴ４８も６月末までの期間限定で出陣・純情よろしく・暗闇求むのフルバージョンが公開されたので入れ代えました。
2⃣ 欅坂４６関連情報
⑦ 長濱ねる検定
☜ 現在１/２６位です。過去最高記録は１／２６位（2017/5/24）
にほんブログ村 ☜ 芸能ジャンル最高記録は１００/１６,４０９位です（2017/5/27）
【乃木坂情報】
☆本日は中元日芽香掲載の漫画アクションとＴｏｐＹｅｌｌ７月号の発売日です。
☜ 現在１２/１４６位、過去最高１/１２９位（2016/3/23)
【ＳＴＵ４８情報】
☆ＳＴＵ４８の２推し香川出身の福田朱里が愛媛出身の森香穂と県知事訪問とタワレコを訪問しました。
ＳＴＵ４８インスタグラム：https://www.instagram.com/stu48.official/
☆ 昨日はジャンル内３２／１,２６５位、記事ランキング最高は箱推し楽曲ランキングの９位でした。
① ジャンルランキング記録：２０１７年５月７日（５位）
② ベスト１００入り記事数：２０１７年５月２５日（３記事）
③ ランキング入り記事数：２０１７年６月３日（１８記事）
④ 全体ブログランキング記録：２０１７年５月２０日（３,６３９位）
⑤ 記事ランキング記録：２０１７年５月１９日ねるてち愛の物語（１位）
本日の動画：６月末までの期間限定公開ＮＧＴ４８の出陣フルバージョンです。